piano研究会 vol.2 

一昨日はピアノ研究会でした。バッハ作曲「フランス組曲5番」の続きです。

7曲それぞれの特徴を考えて弾くのは難しいことです。どれも舞曲の題名がついているので、拍子やテンポ、どんな風に踊る曲なのかを考察しなければなりません。                              そして今回面白いなと思ったのが楽譜です。                今回の参加者は5名でしたが、それぞれ手持ちの楽譜で弾いてみると出版の会社によって、まず音が違う箇所がある!そして装飾音符や強弱記号、スラーやスタッカートなど細かいところが山ほど違うのです。

その理由として、まずバッハの時代には印刷機が無く、手書きで写譜されていたこと、そして何より現代のピアノとは機能や音色の全く違う鍵盤楽器で演奏されていたことが考えられます。そのため、後世の人たちが、現代のピアノで演奏するときに、少しでもバッハの時代の鍵盤楽器の音色に近づけられる様に工夫をしたバージョンの楽譜がいろいろ出ているのだと思います。                             特に装飾音符については、即興的に演奏者が付ける事が主流だった時代ですので、いろいろあって当然なのです。

それでも、その中には校正者が曲をアナリーゼ(分析)し、細かくスラーや指使いが書き込まれている版、反対にほとんど何も書かれていなくて、演奏者に判断を委ねられているようなシンプルな版など、本当に様々な楽譜が出版されています。

私達はつい、細かく書かれている楽譜が便利な気がして手にしてしまいがちですが、今回のバッハに限って言えば、むしろあまり書かれていない版の方が自然に自分の感覚で弾くことができるのだと、目からうろこの落ちる思いでした。もちろん、その分自分でアナリーゼして弾き方を考えなければいけませんが…。

というわけで、今回もとても勉強になった研究会でした。M先生に感謝!でございます。

4月です

今年の桜は、つぼみがポン!と弾ける音がしたかと思うくらい、勢いよく一斉に咲きましたね。3月最後の日に、大好きな桜を眺めに母とドライブして来ました。                                 お目当ては、手賀の丘公園の奥の方にある「桜の森」。もう10年ほど前になりますが、友達に「人が少なくて、すごくきれいな桜が見られる穴場なのよ」と連れて行ってもらった場所です。なだらかな坂の上から一面の桜を見下ろす場所で、本当に美しかったのが忘れられません。   ついにあの桜に会える!とわくわくして行ったのですが、10年の間にすっかり成長して、ヒョロッと背の高いスリムな桜に変身していました。木が伸びすぎて、花がスカスカした感じになってしまい、上から見下ろすと空間一面を埋め尽くすような、あの見事な桜ではなくなっていたのです。

ちょっとがっかりして、せっかく来たのだからと、手賀沼に沿ってドライブしながら満開の桜を眺めて帰りました。そして最後に地元の八ヶ崎の桜を見ようと車を降りて、「うわ~、きれい!」                  こちらに越して来た30数年前に植えられた小さな苗木が成長し、見事なアーチを作って美しく咲いています。                   「灯台下暗しだね」と母と笑ってしまいました。               名所と言われた桜も老木となり、幹が腐ったり、倒れてしまったりすることがあり、問題になっているとニュースでやっていました。八ヶ崎の桜は、あと30年位は毎年美しい花を咲かせてくれると思います。来年は迷わず、まず地元の桜を愛でに行こうと思いました(笑)